Q: 中高と英語をやってきても実際には話せるようにならなかったし、役にも立たなかった。そんな自分が仕事上で急に英語が必要になってしまい困惑しています。どうしたら前向きに英語に取り組むことができるでしょうか?

これまで中学高校の6年間で英語をやってきたけど、結局使えるようにはならなかった。所詮、日本の英語教育なんて受験のためにあるだけで、実際に話せるような教育などしてこなかった。それに、これまで日常生活で英語を使う機会もなかったし、英語が話せなくても生活に困ることもなかった。つまるところ、英語は役に立たない。よって、「英語なんて結局必要ないよ!」と思ってきた。しかし・・・

英語はこれまで必要ないと思っていた人、あるいは英語には興味がないし自分には無関係だ、と思っていた人が、仕事等で急に英語が必要になってしまった。でも、内心は「急に英語が必要だといわれてもねぇ」など戸惑いの想いの方が強くて、英語を再開するにもなかなか重い腰をあげることができずにいる。このような人は、現状を快く受け入れて英語学習への情熱を新たに・・・なんて、なかなかできないと思います。

このような人は、まず英語ができるとどんなメリットを享受できるかについて理解を深めておくべきでしょう。

英語ができるメリットを一言で表現すれば、「世界観が広がる」に尽きますが、具体的にどういうメリットがあるでしょうか?

・今後進むであろう日本国内における「移民受け入れ政策」により、外国人とともに働く機会は今後も確実に増えていく。

・「2020年東京オリンピック」の開催に向けて、今後外国人旅行者も増えていく。

・英語がわかれば、膨大の量の情報収集がウェブ上で可能になり、見識が広がったり新たなビジネスチャンスが見つかったりする。

・海外向けに日本の情報や文化を英語で発信できれば、新たなビジネスチャンスにつながる。

・YouTube等メディアに投稿された海外の動画が理解できれば、エンターテイメントの幅も広がる。

・外国人の友達が増えて交友関係が広まる。

・世界観や見識が広がることでチャンスも広がり、自分に自信がついていく。

ポイントは、「仕事で必要なので仕方なく英語に取り組む」のではなく、仕事も含めた自分の生活や人生というより大きな枠の中で、英語が果たす役割や、英語ができることによるメリットを自分なりに事前に見いだしておくことです。

私が個人的に知っている駐在員の方で、当初アメリカに来たばかりで英語がほとんど話せなかったのですが、少しずつ現地のアメリカ人と交流を深め多くの人と関わるようになり、人生の幅が広がった、という人がいます。アメリカに来たばかりの頃の不安な表情が、いまや大きな自信と満足感に満ち溢れているのです。また、特に家族帯同での駐在の場合、自分の子供の将来の選択肢がより広がりことになるため、メリットは自分のものだけに限りません。