Q: 英語が「分からない」「理解できない」「読めない」のですが、何か良い対処法はありますか?

「分からない」、つまり「理解できない」「読めない」の大きな理由は、基本文法ができていないか、基本語彙をマスターしていないかのいずれか、または両方になります。

ここでいう「基本文法」とは、中学校で学習するすべての文法事項を指します。

なぜ文法が大切なのか?

幼少の頃から英語圏の国に住んでいる人なら、英語が話せるようになるのに英文法を改めて学習する必要はないでしょう。わたしたち日本人が日本語を話せるようになるのに、取り立てて日本語文法を勉強する必要がなかったのと同じです。つまり、自然に身に付いてしまうという訳です。

一方、思春期以降に英語を第二外国語として学習する場合、自然に英文法が身に付くことなどないため、自分で取り組まないといけないわけです。

基礎文法が理解できていないと、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングのすべてのスキル習得に影響が出てきます。なので基礎英文法のマスターは避けて通れません。また、基礎英文法と基礎語彙がしっかり身についてくると、今まで聴いても分からなかった英語が耳に入ってくる、読んでも分からなかった英語が理解できるようになり、英語のインプット量が一気に増えます。同時に、正しい英語が話せるようになる、また正しい英語が書けるようになるため、英語のアウトプット量も増えていくことになります。

以下の文法項目は確実にマスターしておくことが望まれます。

基礎英文法でカバーすべき項目

・文の仕組み(5文型・文の要素・疑問文・否定文・現在形・過去形・未来形・命令文・感嘆文・句)

・品詞(名詞・代名詞・冠詞・形容詞・動詞・助動詞・副詞・接続詞・前置詞)

・比較級および最上級

・受身および使役

・現在完了および過去完了

・不定詞、動名詞、分詞

・関係代名詞

・付加疑問および間接疑問

・時制の一致

一方、基本語彙についても基本文法と同時にマスターしておく必要があります。

基本語彙とは、中学卒業程度の1,500~2,000語レベルです。また、5歳~6歳くらいのネイティブの子供であれば2,500~5,000語程度は使いこなせるとのデータもあります。よって、2,000語レベルは5歳児に満たないレベルということになります。また、平均的な外国人スピーカーの語彙力は4,500語~5,000語とも言われているため、ビジネス英語初級者の域を越えるには、5,000語以上はマスターしている必要があります。